
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管理法)」では、百貨店や集会場、学校、図書館などの衛生的環境を確保するために様々な対策が義務付けられており、水質検査も例外ではありません。
安心して使用・飲用できる水を提供する為には、義務となる検査だけでなく、こまめな水質検査が重要です。
ビル管理法の対象となる建物を「特定建築物」といいます。次の用途に使用されている建物は、「特定建築物」に該当します。
※1.~4.の用途で延べ面積3000㎡以上の建築物 但し、4. 学校教育法第1条に規定する学校の場合は8000㎡以上が対象
ビル管理法該当施設は飲料水(水道水・地下水)、給湯水(中央循環式)、雑用水について水質検査を行う必要があります。
| 検査時期(期間) | 6ヶ月毎 | 指定期間中 (6月~9月) |
3年毎 | 給水開始前 | 7日毎 | 2ヶ月毎 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 飲料水・給湯水 | 水道水 | 15項目 ※ | 消毒副生成物12項目 | ||||
| 地下水 | 15項目 ※ | 消毒副生成物12項目 | 有機化学物質7項目 | 50項目 | |||
| 雑用水 | 水洗トイレ | 3項目 | 1項目 | ||||
| その他 | 3項目 | 2項目 | |||||
法令の詳細は厚生労働省のホームページをご確認下さい。
定期的な水質検査を怠ったために、甚大な被害が発生した事例をご紹介します。多くの人が口にする水だけに、定期的な検査は欠かせません。
排水ポンプの故障によって、汚水や雑排水がビル内の受水槽水道に混入したためにクリプトスポリジウム集団感染が発生。感染者数は500人以上に上り、多くの人が激しい下痢と腹痛に襲われる大惨事となりました。
この事故の最大の原因は、管理基準に基づく管理をしていなかったこと。排水ポンプなどの定期的な設備点検、定期的な水質検査の重要性は明らかです。
工業用水道管を一般水道管に誤って接続した事に気付かず、3年間に渡って工業用水が一般家庭9世帯の水道に供給されるという事故が起こりました。何も知らずに衛生的に問題のある工業用水を飲まされていた世帯はたまったものではありません。
そもそもの原因は工事ミスですが、定期的な水質検査を実施していれば早期に発見できたはずです。
飲料水に井戸水を使用している建物で、消毒塩素の自動投入装置が故障。赤痢菌に汚染された井戸水を供給してしまい、1000人超の集団感染事故となりました。
生活の根幹となる水、このような取り返しのつかない水質事故を未然に防ぐためにも、定期的な設備管理と水質検査が求められています。