【検査項目解説!】蒸発残留物について

16.蒸発残留物(基準値:500 mg/L以下)

 

蒸発残留物とは、水中に含まれているものを蒸発乾固したときに残ったものの量です。水道水の場合、主にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム等のミネラル分及び有機物です。

 

一般に水道水では200 mg/L以下で、300 mg/Lを超えることはほとんどありません。海水の影響を受けた地下水や硬度の高い水では、蒸発残留物の値が高くなることがあります。自然由来の他には、下水放流水、工場排水等が主な排出源です。

 

厚生省(現厚生労働省)の「おいしい水研究会」はおいしい水の要件として、蒸発残留物について30~200 mg/Lとしています。ミネラル分が適度に含まれると、コクのあるまろやかな味になります。