水のにおいと原因 ~生臭さ・泥臭さ編~

水の生臭さや泥臭さは、季節の変化によるダムや池内の水の移動が原因と考えられます。

 

わたしたちが普段使用している水道水は、ダムや池を水源としている場合があります。このダムや池には、一年を通して水が溜まりますが、季節の移り変わりで目には見えない変化が生じています。

 

水は、温度が変化すると重さが変化するという性質を持っています。水は温度が上がり温かくなると軽く、温度が下がり冷たくなると重くなります。そして、この温かい水と冷たい水が一つの容器に入ると、「冷たく重い水」は底にたまり、「温かく軽い水」は水の表面側に浮かびます。このような現象は、私たちに身近なところでも起こっています。

 

例えば、お風呂の水や鍋に作ったお味噌汁を温めている、または冷めていく途中で、「表面は温かいけど底の方は冷たい…」なんて経験はありませんか?その現象と同じようなことが、ダムや池の中でも起きています。

 

秋の気配を感じる季節の変わり目には、ダムや池の中に夏には、夏の間に温められた軽い水が溜まっています。そこへ、秋の冷たく重い水が流れ込んでいくと、冷たく重い水が、温かく軽い水の下に潜り込みます。その際、ダムや池の底に沈殿しているから、温かく軽い水と一緒に生臭い・泥臭い水が押し上げられてしまい、水道水ににおいがつくことにつながります。